02. 2年目の交配
3㎝の幼体で見つかった2匹目の青色♀も順調に生長し、その年の秋に1回、翌年夏~秋に3回の脱皮を経て5㎝となり、寒くなる頃セメント腺も発達して繁殖可能になりました。
出会い
11月中旬、♀のケースに♂を投入してみました。巣穴を訪問、左の大きい方が♂。お互いに関心が有るようです。
飼育ケースにポリプロピレン製のケースを利用しているので、不鮮明な写りはご容赦下さい。
そのまま始まってしまいました。
アラアラそこは玄関でしョ!
♂の動きは全てゆっくり、♀はじっとしています。片方のハサミを小柄な♀の後ろにまで回し、その位置で♀を水平方向に回転させ同じむきに、そして同時に自らは仰向けになって正対します。
ここからが大変。「玄関ホール」が狭くて、体を思うように動かせないのか・・・。
♀を1センチずらすのに3時間、
それでも ア・キ・ラ・メ・ナ・イ
どうにか良い位置に・・。
交接に入ってから3時間半。
所用が有り、残念ながら今回の観察・記録はここまで。もう2コマほど欲しいところ。
2日後、♂をケースに戻す際に♀への精包付着を確認。
セメント腺もバッチリですネ。
前年繁殖した♀は、この秋も同じ配合で2度目の繁殖です。
セメント腺が発達してきたので11月中旬交配。
♂の巣穴の方が撮影し易そうだったので、今回は♀の方を♂のケースに入れてみました。
巣穴の中の大きな♂に驚いて大慌てで脱出! 数分後♀は再び巣穴の中に入り、そのまま交接へ。
2時間半後。
5時間半後。
アップです。
6時間半後。
♂は第一胸脚(ハサミ)をはじめ全ての脚の力を抜いてバンザイ状態ですが、♀の位置はきちっと固定されているようです。
佳境のようですが、観察・記録はここまで。
疲れた。
3日後、精包の付着を確認して♀を元のケースに戻す。
青♂は1匹だけなので大活躍ですが、まだ余力が有りそうなので第3の交配。いずれもほぼ10日間隔ですが、機が熟しているのか、何のトラブルも無く「出会うとそのまま」交接へと進みます。「♀が♂の巣穴を訪問して交接する」ことも普通のことのように見えます。
今度の♀は小柄な「茶色」です。
♀が♂の巣穴を訪問、そのまま交接へ。
2時間後、順調な進行です。
アップです。
2日後、精包の付着を確認して分離、元のケースに戻しました。
青♂はこの後さらに2匹の「茶♀」と交配。
水族館に準備した飼育設備等に余裕があったことから、青色個体の繁殖と平行して一般の茶褐色個体の繁殖・観察も行いました。2014年は上記を含め、14腹601匹と多くの孵化・稚ザリを観察し、引き続き飼育する一部のものを除き全て元の水域に放流しました。